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[書籍]アンヌ・モレリ『戦争プロパガンダ10の法則』

 

戦争プロパガンダ 10の法則

戦争プロパガンダ 10の法則

 

  テロリストたちの卑劣さについては,今さら論じるまでもありませんが,しかし,政府がことさらに敵の残虐性を暴き立てるとすれば,それは,「敵のリーダーを悪魔扱いする」という第3の法則を利用したプロパガンダかもしれません。

 本書は,アーサー・ポンソンビーが「戦時の嘘」で描いた,第1次世界大戦時のプロパガンダが,現存する政治システムのなかでも,紛争が起こるたびに繰り返されているという実場を示そうとしたものです。とりあげられている具体例が,第1次世界大戦時のものが多いのは否めませんが,それでも,21世紀に入ってから起こった紛争においても類似のプロパガンダが繰り返されてきたことは,間違いないようです。

 永井千奈さんの翻訳による「戦争プロパガンダ10の法則」は次のとおりです。

「われわれは戦争をしたくない」

「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」

「敵の指導者は悪魔のような人間だ」

「われわれは領土や覇権のためではなく,偉大な使命のために戦う」

「われわれも誤って犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる」

「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」

「われわれの受けた被害は小さく,敵に与えた被害は甚大」

「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」

「われわれの大義が神聖なものである」

「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」