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樋口晴彦著「なぜ,企業は不祥事を繰り返すのか」

  警察大学校教授の樋口晴彦先生による企業不祥事の原因分析論。13件の不祥事を詳細に分析して,解説しています。

 会計不正関連では,メルシャンの架空循環取引事件,大王製紙の特別背任事件,オリンパスによる損失隠蔽事件がとりあげられています。

  東芝事件に関する日経ビジネスオンラインのインタビュー記事でも強調してられることですが,樋口先生が一貫して強調しておられることは,不祥事の再発防止策として新しい組織や規程を作っても意味はなく,その原因メカニズムを把握し,それを一つ一つ無くしていくことが,本来の意味の再発防止策である,ということです。

 どの不祥事についてもクリアカットに原因が分析されていて,また,「経営実践上の含意」として具体的な施策も明示されており,危機管理・リスク管理の研究者としての提言は読み応えのある内容でした。

 ところで,本書第12講としてとりあげられているのが上尾保育所における児童死亡事故ですが,運営しているのは「上尾市」であって『企業』ではないのですが(言いがかりのようなものですみません)。

 本書のタイトル,パッと見ただけで,小職の著書に似ていると指摘した人がいました(何を隠そう小職の次男坊です)。

「企業はなぜ,会計不正に手を染めたのか」

「なぜ,企業は不祥事を繰り返すのか」

 大して似ていないですね(苦笑)。 

企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか―「会計不正調査報告書」を読む

企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか―「会計不正調査報告書」を読む