企業会計「会計監査クライシス」にインタビュー記事が掲載されました。

  中央経済社企業会計」誌上で,先月から始まった連載インタビュー「会計監査クライシス」の4人目のインタビュイーとして,ご指名をいただきました。インタビューを収録したのは2月8日。好き勝手なことをしゃべったせいか,編集部も記事にまとめるのに苦労したようですが,複数回の校正を経て,ぎりぎり印刷に間に合ったという感じでした。

 今日,献本いただいた表紙には,なんと,私の氏名の記載がありました。雑誌の表紙に名前が載るのは「税務弘報」2011年9月号,同誌2012年7月号と合わせて3回目かと記憶しております。いずれも中央経済社さん発行のものです。感謝しております。

Accounting(企業会計) 2016年 04 月号 [雑誌]

Accounting(企業会計) 2016年 04 月号 [雑誌]

 

  インタビューの中で強調したのは,外部監査人たる公認会計士監査法人に勤めるサラリーマンであり,自らの上司や先輩が「問題なし」としてきた会計処理を,「これは不正ではないのか」と指摘することはもちろん,そうした疑いを抱くこと自体,難しいのではないかということ。また,被監査会社としても前年まで認められてきた会計処理について,仮に疑念を提示されたとしても納得できないこと。であれば,上場会社については,会計監査人のローテーションを制度化して,会計監査人と被監査会社の間で一定の緊張関係の維持が不可欠であること,などです。

 東芝事件がどのように帰結するのか,業務停止処分明けの新日本監査法人にどのような風が吹くのか,まだまだ予測がつかない状況ではありますが,職業会計人の一人として,今後の帰趨を注視していきたいと思います。