「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

 連載第45回目となった今回は,株式会社フード・プラネットの子会社による不適切な売上計上事件をとりあげました。売上高が上場廃止基準に抵触するレベルに低迷していた同社が,それを回避するために行った不正の手口を,第三者委員会が解明しています。

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 本件も,株主構成が変わり,経営陣が一新されたことで過去の不正が明るみに出たものであり,当然,同社は旧経営陣の責任を追及するために,損害賠償請求訴訟を提起しています。

 訴訟提起に先立つ3月17日には,東京証券取引所から,特設注意市場銘柄に指定されるとともに,1,440万円の上場契約違約金が徴求されています。

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 また,3月29日には,証券取引等監視委員会から,600万円の課徴金納付命令勧告が出されています。

株式会社フード・プラネットに係る有価証券報告書の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について:証券取引等監視委員会

 なお,同社のリリースでは,不適切な売上計上がもたらせた損害額が,なんと円単位で公表されており,参考に(?)なります。

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1341231