「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

 Profession Journal誌で連載させていただいている「会計不正調査報告書を読む」シリーズ第82回が,昨日,公開されました。今回とりあげたのは,株式会社TATERUが設置した特別調査委員委員会による調査結果報告書です。

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 事件が発覚したのは,昨年8月31日付の日本経済新聞電子版による報道でした。TATERU社から紹介された投資用不動産を購入していた50代の会社員が,西京銀行に融資申込手続きをしてもらったところ,23万円の預金残高は623万円に改ざんされていることを知り,西京銀行は融資を取りやめ,TATERU社は手付金の2倍を返却して,契約を解除したという内容でした。

 「会計調査報告書を読む」の連載でも3回にわたってとりあげたスルガ銀行不正融資問題が長期化している中,新たな不動産融資をめぐる不正事案として大きく注目を集める中で,3か月の時間を費やしてまとめられた調査結果報告書でした。

 ところが,公開されたのは「要約版」のみであり,少し物足りない調査内容も相まって,いくつか釈然としない点が残っています。

 詳しい疑問点については,ぜひ,Profession Journal誌をお読みいただければと思います。