「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

 毎月連載させていただいているProfession Journal誌の「会計不正調査報告書を読む」の第85回が,本日,公開されました。今月とりあげた調査報告書は,医療ベンチャー企業テラ株式会社の第三者委員会のものです。創業者で大株主でもある元代表取締役の行為について,法的な問題を検証するために設置された第三者委員会でした。

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 意外な展開を見せたのは,調査報告書公開後の会社側リリースでした。テラ株式会社は,調査報告書の内容について,「多数の訂正すべき記述及び重大な誤解を生じさせる記述」があるとして,2度にわたり,リリースを公表します。会社側のアドバイザーとして弁護士の郷原信郎氏が登場したこともあって,大いに話題となります。

 筆者もその後の成り行きを興味深く見ていたのですが,会社側の見解に異を唱えていた取締役・監査役の全員が定時株主総会で再任されないこと,監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行すること,監査法人が交代することなど,波乱をうかがわせるリリ-スが相次いでいましたが,どうにか3月末に定時株主総会を無事に乗り切って,新体制の経営陣になったということで,今般,寄稿することとした次第です。

 ぜひ,ご一読いただければと思います。