第11回ACFE JAPANカンファレンスに参加しました。

 昨日は朝9時30分から17時30分ころまで,第11回ACFE JAPANカンファレンスを視聴しました。今年はオンライン配信ということで,いつものように御茶ノ水まで出かけなくても良かったのは,台風と秋雨前線の影響であいにくの雨模様だったことを考えれば,幸いだったかもしれません。

www.acfe.jp

 ひとつのセッションが40分から1時間程度で,次々と登壇者が代わり,講義内容も多彩で,視聴していて飽きることはなかった――それが1日を終えた実感でした。セッションを短い時間で区切るのは,オンラインセミナーを視聴していて集中できるのはせいぜい40分くらいであるという経験則に基づくそうです。

 内容について詳しく書いてしまうと,これから録画配信を視聴される方のご興味を削いでしまいそうなので,いくつか,見所・聞き所を,私見に基づいて書きます。

警察大学校の樋口先生の講義

 これまで2~3度聴講させていただいたセミナーでは,割と厳しい口調の講義だという印象が残っているのですが,今回はかなりユーモアを交えられての講義でした。講義の中でとりあげられた会社の取締役になりきって,声色を駆使していらっしゃるところに,新しい芸風を見させていただきました。

・元監査役協会会長の岡田先生の講義

 関西電力監査役はどうあるべきであったかという,いわば,身内の失敗事例について,真摯に考察されていらして,感銘を受けました。監査役というのは,会社のガバナンスの要であり,同時に,非常に難しい職務であることを改めて考えた次第です。

・鼎談

 八田先生,藤沼先生,岡田先生という,斯界を代表する先生方による鼎談。プログラムの最後で,トリを飾るにふさわしい活発な談義となりました。「鼎談というよりは放談ですね」とは,カンファレンスを聴講しながらメッセージのやりとりをしていた友人の言葉ですが,「不正をめぐる時事放談」というタイトルでもよかったのかもしれません。ただ,3先生とも会計をベースにしていらっしゃるので,ここに法曹界の重鎮の先生が入っていると,もっと充実したもの(鼎談ではなくなるわけですが)になったのではないかと思った次第です。

 カンファレンスのテーマもNew Normalで,会場型ではない最初のカンファレンスとなり,視聴は楽しかったのですが,やはり,年に一度,日本中のCFEが集う場としてのカンファレンスであってほしいなと,来年はお茶の水で開催できることを期待しています。