「会計不正調査報告書を読む」連載第177回が公開されました。

 web情報誌Profession Journal最新号が,11月27日に公開され,毎月連載している「会計不正調査報告書を読む」連載第177回を寄稿しています。今回は,いわき信用組合が6月30日に設置した特別調査委員会調査報告書をとりあげました。いわき信用組合は,昨年11月15日第三者委員会を設置して,不祥事調査を行いましたが,半年以上の調査を行ったにもかかわらず,不正融資で引き出した資金のうち約10億円の使途が解明できなかったことから,あらためて調査を行ったものです。

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 報告書が公表されると,多数のマスコミは,いわき信用組合において反社会的勢力への資金供与などがあったことを批判的に報じました。それは,第三者委員会による調査が,信用組合の現・元職員らの妨害に遭って,事実関係の解明が進まなかったことの要因が,「反社会的勢力と旧経営陣との癒着」を隠蔽するためのものであったと考えることができるためであったからに他ならないでしょう。

 報告書公表日の翌日,岩手信用組合は,金融庁から,「11月17日(月)から12月16日(火)までの間、新規顧客に対する融資業務を停止すること」を含む行政処分を受けています。これを受けて,いわき信用組合は,11月14日付で,「業務改善計画書」と「反社会的勢力遮断への取り組みプラン」をリリースしました。

 いわき信用組合にとっては大きな代償を払うこととなった長年の不祥事隠蔽でしたが,これを機に,地域に欠くことのできない金融機関として信頼を回復できるよう,業務改善計画を愚直に実践してもらいたいと思います。