公認会計士・監査審査会も見抜けなかった東芝会計不正問題(東京新聞より)

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昨日の東京新聞朝刊1面に記載された記事です。

2011年,新日本監査法人の検査を行った公認会計士・監査審査会は,東芝の2011年3月期決算の監査内容についても調査の対象としており,いくつかの不備を指摘して改善を求めていたものの,不正を発見することはできなかったということです。

webでは公開されていませんが,同紙3面の解説記事では,「これまでも新日本の問題を繰り返し指摘してきた」という,審査会事務局長のコメントを引用した後,次のように述べています(伊藤弘喜記者の署名記事)。

「審査会に期待されているのは,問題を指摘するだけでなく問題の改善を貫徹させる実行力だ」

東芝の会計不正問題は,新日本監査法人に対する行政処分が決まり,今後は,旧経営陣に対する損害賠償請求や刑事責任の追及といったステージに移りますが,論点はむしろ拡散する傾向にあり,どう結着するのかまだまだ見通せない状態のように思われます。