「循環取引に対する内部統制に関する共同研究報告」の公開草案に関する解説記事を寄稿しました。

 去る2023年11月27日,公益社団法人日本監査役協会,一般社団法人日本内部監査協会及び日本公認会計士協会は,「循環取引に対する内部統制に関する共同研究報告を公開草案として公表し、12月27日を期限に、意見の募集を行うことをリリースしました。

 この公開草案に関して,Profession Journal編集部から解説記事の執筆依頼があり,昨日,公開されました。

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 一読して,循環取引を防止し,または,早期に発見するために,内部統制はいかにあるべきかを多角的に検討されている点は評価できると考えます。ただ,内部監査部門と監査役等の果たすべき役割については,比較的明確に述べられているものの,会計監査人である公認会計士の役割は必ずしも明確でないと感じました。例えば,自社の循環取引リスクの評価にあたっては,いくつかのシナリオを検討して,リスクに対する統制を行うことが説明されているのだが,ここに会計監査人がどのように関与すべきなのか,記述はなく,物足りなく感じます。

 公開草案の原文はこちらです。

www.kansa.or.jp