「会計不正防史学」企業会計9月号――発売中です。

  企業会計2016年9月号が発売になりました。連載中の「会計不正防史学」今月の執筆者は公認会計士塩尻明夫先生。ダイキン工業において行われていた「売上の前倒し計上」事件です。部門ぐるみの隠蔽工作を行って長期間にわたり不正を行ってきたものの,匿名の内部通報により,発覚した事件でした。

 会社の再発防止策について,塩尻先生は「経営陣によるリスクの評価」が重要であると強調されています。経営陣が,部門責任者の性格や事業内容の特性などに注目し,内部監査部門や会計監査人との適切な連携を図ることが,再発防止に効果的であるとして論を締め括っています。

Accounting(企業会計) 2016年 09 月号 [雑誌]

Accounting(企業会計) 2016年 09 月号 [雑誌]

 

  さて,毎号楽しみにしている「特集」ですが,本号はなんと『租税回避と会計学』がテーマです。パナマ文書の発覚以来,にわかに注目を浴びている租税回避について,会計学の視点から多角的な分析が展開されているようです。これは,私たち税理士にとっても必読の特集記事となっているように思われます。ぜひ,じっくり拝読したいと思います。