「租税争訟レポート」連載第59回が公開されました。

 隔月で連載させていただいているProfession Journal誌の「租税争訟レポート」連載第59回が,本日,公開されました。

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 今回は,所得税法違反(ほ脱犯)の刑事事件判決をとりあげました。被告人は,インターナットのオークションサイトなどで収入を得ていましたが,まったく申告をすることなく,しかも,住所を偽って住民登録を行い,税務署の調査を免れようと画策していたものです。当然,「単純無申告」ではなく,所得税をほ脱したとして,執行猶予のついた懲役刑が言い渡されています。

 当初から申告しなかった理由がよくわからないのですが,税務署にばれないだろうと考えていたとすれば,それは甘すぎる判断ということになります。本件でも,オークションサイトの運営会社のデータから,被告人の収入が把握されたようですし,「ギャラ飲み」で稼いでいた女性たちが,やはり,マッチングサービスの運営会社に税務調査が入ったことから,申告洩れが発見されるというケースもあるようです。

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 今年の確定申告期限は,一律延長ではなく,個別に「簡易な方法」見よる延長申請が認められるという発表がありました。「3月15日に間に合わないから」という言い訳は,通用しないかもしれません。