2017-01-01から1年間の記事一覧

「会計不正事件における当事者の損害賠償責任」【連載第2回】をProfession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 今月から連載を開始した「(判決から見た)会計不正事件における当事者の損害賠償責任」第2回を寄稿しました。今回は,監査役,とくに社外の非常勤監査役が,会計不正事件に対して,どのような責任を負うのかを,先行するニイウスコー事…

「タックス・ジャスティス」と「税金地獄」

租税に関してまったく違った立場からの論点を提示する二冊の書籍を読みました。伊藤恭彦教授の「タックス・ジャスティス」は,文字どおり,租税とはどうあるべきかを政治哲学の立場から考察するものであり,朝日新聞紙上の連載をまとめた「ルポ税金地獄」は…

「公表裁決事例平成28年10月から12月分」Profession Journal誌に寄稿しました。

3か月に一度,国税不服審判所が公表している裁決事例。先週21日に,平成28年10月から12月分として,9件の裁決事例が公表されました。その中から注目される事例をとりあげて,解説した記事を,Profession Journal誌に寄稿しました。 今回の公表裁決には,めず…

「会計不正事件における当事者の損害賠償責任」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 「会計不正調査報告書を読む」と「租税争訟レポート」という2本の連載記事を寄稿させてもらっているweb情報誌Profesion Journal誌上で,新しい連載記事「(判決から見た)会計不正事件における当事者の損害賠償責任」を全6回の予定で,開…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 今月とりあげた調査報告書は,JASDAQ上場のGMOアドパートナーズ社の連結子会社で発覚した架空売上計上事件です。本事例の特徴は,第三者委員会による報告書の公開方法にあります。第三者委員会は,事実関係と原因分析中心の「中…

書籍 髙村薫著『作家的覚書』

新聞書評に載っていたので読んでみました。2014年から2016年にかけての3年間の出来事に対する髙村さんの思いが,雑誌の連載記事を中心にまとめられています。 作家的覚書 (岩波新書) 作者: 高村薫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2017/04/21 メ…

「租税争訟レポート」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com web情報誌Profession Journal̪誌で,ほぼ隔月連載中の「租税争訟レポート」第32回の連載記事が公開されました。今回は,租税特別措置法の所得拡大促進税制の適用について,当初申告要件の是非が争われた東京地方裁判所判決をとりあげまし…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 連載第58回目は,去る4月17日に公表された,昭光通商株式会社特別委員会報告書をとりあげました。M&Aによって子会社化したところ,ふたを開けてみれば,架空循環取引(報告書上の表記では「資金循環取引」)によって大幅に売上を水増しし…

税務弘報2017年6月号に寄稿しました(発売中です)

ここ数年,税務弘報さんでは「定時株主総会における税務問題」の特集を6月号(5月初旬発売)で組まれており,今年も,執筆依頼をいただきました。役員給与,配当などのテーマは既にとりあげており,さて,テーマをどうしたものかと思って,編集部と相談して…

太陽光ファンド,出資による不正節税(読売新聞より)。

www.yomiuri.co.jp けさの読売新聞,1面と社会面で大きく報じられていました。有料会員以外は,ウェブ記事では冒頭しか読めないので,脱税の手口はわからないかと思いますが,紙面では,詳細に報じられています。 簡単に言えば,発電設備の一括償却が認めら…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 第57回目となる今回,とりあげさせていただいた事例は,1月31日に公表された株式会社ブロードリーフの調査委員会最終報告書です。従業員による不正送金事件が,どうして長期間にわたって発覚しなかったのか。常勤監査役を調査委員長…

「コンプライアンス違反」倒産動向――東京商工リサーチ社が公開。

www.tsr-net.co.jp 7日,東京商工リサーチ社が公開した2016年度「コンプライアンス違反」倒産動向では,件数ベースでは2年連続減少していることが明らかになりました。その理由として,同社では, 2016年度「コンプライアンス違反」倒産動向 : 東京商…

書籍 森信茂樹編著『税と社会保障でニッポンをどう再生するか』

中央大学法科大学院の森信茂樹教授の論説+対談集。とくに「第1章アベノミクスと税・社会保障の現状」と題された論考は,実に多様な論点について,森信先生の考えが述べられていて,読み応えがありました。 税と社会保障でニッポンをどう再生するか 作者: 森…

月刊税理4月号に寄稿しました(発売中です)。

月刊税理4月号「法人税実務」のコーナーに,「年度末決算賞与支給の意思決定と税務上の留意点」と題した論考を寄稿させていただきました。お題はいつものとおり編集のご担当者からいただいたものですが,毎度のことながら,タイムリーな論点をお示しいただ…

「公表裁決事例(平成28年7月~9月)」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 先週23日,国税不服審判所が公表した裁決事例に関する速報解説記事をProfession Journal誌に寄稿しました。今回の公表裁決事例でも,「重加算税」の賦課決定処分に関する事例が二つあり,毎回のことですが,「重加算税」の要件に関して,…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com 昨年6月から7月にかけてのアスカ監査法人所属の公認会計士のみなさんは,たいへんな日々を送っていたのではないかと思われます。インターネット情報がどの程度性格なのかはわかりませんが,おそらくは20社程度と推測される上場会社の…

書籍 水島治郎『ポピュリズムとは何か――民主主義の敵か,改革の希望か』

ちょうど,オランダの選挙で,ウィルデルス氏率いる自由党が注目を集めているときだったので,読んでみました。 ポピュリズムとは何か - 民主主義の敵か、改革の希望か (中公新書) 作者: 水島治郎 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/12/19 メディ…

書籍 渡邊浩滋『「税理士」不要時代』

なかなか刺激的なタイトルに惹かれて,読みました。著者は1978年生まれ。税理士業界では,完璧に「若手」の部類です。何しろ,税理士登録者のうち53.8%は60歳以上だというのですから(本書20ページ)。そんな新進気鋭の税理士が語る,「税理士不要時代を勝ち…

書籍 横尾宣政『野村證券第2事業法人部』

めずらしく,アマゾンで予約をして購入しました。 著者は,「オリンパス巨額粉飾決算事件」で,検察から「粉飾を指南した」として起訴された元野村證券社員。第三者委員会の調査報告書,マスコミ報道とは異なる事件の裏側がわかるのではないかと期待して,読…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journal誌に寄稿しました。

profession-net.com ほぼ月に1回のペースで連載を続けさせていただいている「会計不正調査報告書を読む」の第55回目は,メディビックグループ社の第三者委員会調査報告書をとりあげました。ご承知のように,同社は既に,昨年10月に上場廃止になっており,証…

【書籍】高桑幸一・加藤裕則編著『監査役の覚悟』

発刊当初から「読みたい」と思っていた本です。「トライアイズ事件」「監査役の乱」など,事件発覚当時は大きな注目を浴びた,トライアイズ社元監査役古川孝宏氏の経営陣との戦いの軌跡を改めて検証し,監査役制度における問題点を真正面からとらえようとし…

「速報解説」日本監査役協会『監査役等と内部監査部門との連携について』を寄稿しました。

profession-net.com web情報誌Profession Netwaorkに「速報解説」として,公益社団法人日本監査役協会が去る1月13日に公表した『監査役等と内部監査部門の連携について』という監査役協会法規委員会がとりまとめたアンケート結果と提言についての,かいせつ…

【書籍】川名壮志『密着 最高裁のしごと――野暮で真摯な事件簿』

ふだん,もっぱら図書館を利用しているのですが,この本は,めずらしく,書店で目にとまって読むことにしました。サブタイトルに惹かれたのかもしれません。著者は,毎日新聞の記者。さすがに文章は読みやすく,難しい法律論を平易にあらわそうとする意図が…

「会計不正調査報告書を読む」Profession Journalに寄稿しました。

profession-net.com 年明け最初の寄稿は,株式会社デジタルデザインの第三者委員会調査報告書をとりあげました。記事の中でも言及していますが,最初に報告書が公開されたころ(8月31日)には,あまり注目をしていなかったのですが,その後,昨年11月ころか…