「速報解説」Profession Journal誌に寄稿しました。

 公益社団法人日本監査役協会関西支部監査役スタッフ研究会が昨年11月にとりまとめ,今年1月14日に公表された「企業集団のガバナンスにおける親会社監査役の役割と責任について -子会社の不祥事防止に向けて- 」に関する「速報解説」の寄稿依頼をいただき,とりまとめた原稿が,本日,公開されました。

 監査役協会による「親会社による企業集団の監査」に関するアンケート調査結果,「企業集団における親会社監査役等の監査の在り方についての提言」などを踏まえた研究報告書です。

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 報告書の中では,最近の子会社不祥事の事例が4件,とりあげられており,読み始めたときには,「親会社監査役がその役割を果たせなかった事例」を紹介しているのかと思っていましたが,2件の事例では,監査役監査に問題点があるという指摘があったものの,他の2件はそういう記述もなく,事例としての選定基準には少し疑問符が付きました。

 最後に「研究会としての意見」がまとめられていて,4つの視点が掲げられていました。その中に,「内部通報制度の実効性向上に必要な監査役としての役割」という項目があり, 不祥事予防・早期発見のカギはやはり「内部通報制度」にあるのだという意見には大いに賛同するとともに,内部通報制度の運用において監査役が果たす役割について,改めて考えさせられたところです。

 ぜひ,報告書の全文もご覧ください。

www.kansa.or.jp