「租税争訟レポート」Profession Journal誌に寄稿しました。

 隔月連載のProfession Jornal誌「租税争訟レポート」の最新号が,本日,公開されました。顧問税理士に対する損害培養請求訴訟。月額50万円の顧問報酬を受領していた税理士は,どこで間違えたのか。とても他人事と思えない,節税対策について,裁判所が下した判断を検討しました。

profession-net.com

 被告となった税理士が提案した事業承継税制を利用した節税策について,提案時には問題があったとは思いませんが,どうも,納税者の節税よりも税理士の報酬をどうやって拡大するかという方に力点が移っていた気がします。

 結果的に,「詐欺」だと指摘されても仕方ないくらい,不必要な手続きに対する報酬の請求や重複請求,請求する根拠がない報酬の詐取など,被告税理士の行為はエスカレートしてしまいます。

 東京地方裁判所は,こうした税理士の行為について,それぞれの提案内容と節税効果,納税者による承認といった事実認定に基づき,詳細に検討して判決を出しています。ぜひ,判決文もお読みいただければと存じます。